東京高等裁判所 昭和27年(う)3456号 判決
〔抄 録〕
第一点
原審第二回公判調書に包含せられる被告人質問調書に被告人の自分は夢中でカツーとなつてやつてしまつた旨の供述記載あることは所論のとおりであるが、これは単に当時被告人の愛慕する小松照代から嘲弄的態度をとられたので急激な悲憤に駆られて本件犯行に及んだ旨を述べているに過ぎないことは同調書その他原判決引用の各証拠から容易に看取できることであつて、所論のように右供述を以て当時心神耗弱の状態にあつたことの主張とまで観ることはできない。故に原判決において斯る主張ありしものとしての判断を示さなかつたことについては何ら違法の点はない。論旨は理由がない。
註 本件は量刑不当で破棄。